SAP ERPサポート期限について

『SAP 2027年問題』について

SAP ERP 6.0製品のサポート終了が2027年末となったことにより、このような名称で呼ばれることが多くなりました。
具体的にはSAP ERP 6.0のサポートについては、少し複雑な状況となっております。
全てのバージョンが2027年で終了するわけではなく、バージョンによっては2027年より前に終了するため注意が必要です。

延長保守

標準サポートと同様の内容のサポートが提供されますが、現在契約している保守料金の数パーセント分の延長保守料金を支払う必要があります。

カスタマースペシフィックメンテナンス

標準サポート提供終了後、延長保守契約がない場合に自動的に切り替わる保守形態となり、以下の内容が提供されなくなります。

・法改正対応についてのノート提供等が実施されない。
・SAPカーネル等の技術的な問題についての新規パッチ提供が実施されない。
・SAP社への問い合わせについては、既知の問題ではない場合は提供されない、または追加の費用を支払っての対応となる。

カスタマースペシフィックメンテナンスでは、標準サポートで提供されていた数多くのサポートサービスが提供さされない状態となります。

上記のように、延長保守ではサポート料金の増加、カスタマースペシフィックメンテナンスではお客様の業務運用やアプリケーション基盤に対しての問題解決が困難になるため、次期ERPシステムであるSAP S/4HANAへの移行が重要となります。

次期ERPシステムへの移行方法について

SAP ERP6.0の次期ERP製品であるSAP S/4HANAでは、3つの移行方法が存在します。

Greenfeild (リビルド)

新規でSAP S/4HANAシステムの構築を行い、まっさらな環境に対してお客様環境を構築する方法です。

Brownfield (コンバージョン)

SAP ERP 6.0システムのデータを引き継いでSAP S/4HANAシステムを構築する方法です。

Bluefield (選択的データ移行)

最初にSAP ERP 6.0システムのシステム部分のみ引き継ぐ形でSAP S/4HANAシステムを構築し、その後に必要な業務データを移行する方法になります。

レイエントシステムでは、各プロジェクトで環境基盤の構築を対応しており、Greenfeild(リビルド)、Brownfield(コンバージョン)、Bluefield(選択的データ移行)によるSAP S/4HANA移行プロジェクトの経験があります。
また、社内での検証も行い、万全の状態でお客様へ提供できるようにしております。